吉野のおじいちゃんとの思い出

優しいおじいちゃんとお孫さんたちが一緒に遊んだ記憶をいつまでもと、おじいちゃんがつくってくれた折り紙やおもちゃや写真を飾る飾り棚を作ってほしいとご家族でご来店下さいました。

デザインの打合せをさせていただいている時、まだ幼いお姉ちゃんにご両親が希望を聞かれます。こたえられるその表情・言葉にどれだけおじいちゃんへの思いを小さい胸いっぱいに秘められているか伝わってきます。
「おじいちゃん大好きだったの?」と私が聞くと、大きく頷かれ、その横にいた弟君も「僕も大好きだったー!」一生懸命に私に伝えてくれます。

お祖父様は吉野に住まわれていたので吉野の材を使って欲しいとのことでした。
お子さまが使われるのと優しいお気持ちを表すには、やはり桧かなと思い、吉野桧をご提案させていただき、サイズをお伺いして、あとはインセットの扉と三角屋根とお子さまの名前を描く名札をご用意する、とのご要望でオーダーを頂きました。

桧にも香りに違いががあります。
吉野桧は上品な優しい香りです。色も優しいピンク色でしっかりした材です。
普段堅い広葉樹ばかりを扱っているので、鉋をかけても鋸を挽いても尚更優しさが伝わります。

三角屋根には吸い付き蟻残で反り止めをして、隠しホゾで組みました。

お引き取りに来ていただき、ご両親もお子さまも喜んで頂けたのでひと安心でした。